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カスハラ対策の計画作成:一貫した組織体制の構築で安全管理を強化

カスタマーハラスメント(カスハラ)対策における、従業員の安全確保において組織体制の構築は欠かせません。これらは防犯対策と同様の手順で進めることが可能であり、適切な組織体制を整えることで、対策が混乱なく実行でき、現場での対応もスムーズになります。また、導入者の状況に応じてカスハラ対策と防犯対策を一括で行うか、個別に対応するかを選択できる柔軟な体制も重要です。





カスハラ対策・防犯対策における基本手順

カスハラ対策は、防犯対策の一種として考えられるため、以下の防犯対策と同様の手順で進めることが可能です。各ステップで必要に応じて戻りながら進めることで、現場に適した計画が策定でき、組織全体での安全確保が強化されます。



  1. 戦略の策定

    • 目的の設定

  2. 計画の作成

    • 守るべきものの一覧化

    • 脅威の一覧化

    • 対策の範囲とスコープの明確化

    • 全体像の把握

    • 組織体制の構築

    • 脆弱性の一覧化

    • 対策の策定

  3. 評価、改善

    • 評価方法の作成

    • 改善プロセスの構築


今回は、計画の作成における「組織体制の構築」に焦点を当て、カスハラ対策における指揮系統、外部連携、メンタルヘルス支援を含めた組織体制について解説します。



組織体制の構築:カスハラ対策における役割と連携体制の明確化

カスハラ対策や防犯対策の効果を高めるためには、組織内での指揮系統と役割分担の明確化が重要です。組織体制をしっかりと構築することで、対策が一貫し、迅速かつ適切に対応できる基盤が整います。


1. 防犯体制の責任者の明確化

カスハラおよび防犯対策の責任者を明確にし、対策全体の指揮を取る役割を定めることが第一歩です。責任者が決まっていることで、緊急時に誰が最終判断を下すかが組織全体に共有され、混乱なく対策が実施できます。また、責任者の役割として、定期的に各対策の評価や改善策の実行も含めることで、対策が継続的に向上します。


2. 指揮系統の整備と明確化

指揮系統を整備することで、報告フローや初動対応が明確になり、現場での対応がスムーズに行われます。各レベルの指揮権限を整理することで、どのルートで報告し、どの段階で誰が対応に加わるべきかが従業員に共有されます。


  • 迅速な報告体制:現場から上位層への報告体制を明確にし、発生時には迅速な情報共有が可能なようにします。

  • 緊急時の役割分担:予期せぬ事態にも迅速に対応できるよう、役割ごとの行動手順を事前に設定し、フローを確立します。


3. 外部専門機関との連携

カスハラや防犯対応には、外部専門機関との連携も必要です。法律や心理支援が必要な場合には、専門機関のサポートを受けることで、対策の精度が高まります。たとえば、カスハラが継続的に発生した際には、法律の専門家や心理サポートの機関と連携し、従業員の安全を確保するだけでなく、適切な対応が取れる体制を整えます。


  • 相談窓口の確立:必要に応じて外部の法律専門家やメンタルヘルスサポートと連携する窓口を設け、従業員が安心して相談できる環境を提供します。

  • 緊急対応プロトコルの導入:カスハラの深刻化が懸念される場合、事前に決めたプロトコルに基づき、外部機関との迅速な連携が可能な体制を整備します。


4. メンタルヘルスサポート体制の構築

カスハラや防犯対策では、心理的なサポート体制も重要です。カスハラや暴力行為による心理的な負担を軽減するため、メンタルヘルス支援体制を整えることで、従業員の健康と安全を長期的に守ります。特に、初動対応を担う現場スタッフには、心理的なケアが求められる場面が多いため、サポート体制が充実していることが求められます。


  • 相談窓口の設置:従業員がメンタルヘルスについて相談できる内部の窓口を設け、専門家によるサポートも提供することで、心の負担が軽減されます。

  • 心理支援プログラムの導入:カスハラの被害に遭った従業委員に対する心理サポートの提供により、従業員のメンタルケアが強化され、業務への安心感が増します。



組織体制の構築による効果

適切な組織体制を整えることで、カスハラ対策および防犯対策の実行力が高まり、次のような効果が期待されます:


  • 一貫した対応と迅速な対策:指揮系統が整理され、役割が明確なため、現場が混乱することなく対応にあたれる体制が整います。

  • 外部サポートの活用による対応力の向上:法律や心理サポートなどの専門機関との連携がスムーズに行われ、対策の質が向上します。

  • 従業員のメンタルケア強化:メンタルヘルス支援が充実することで、従業員が安心して業務に取り組むことができ、心身の健康が保たれます。



まとめ

カスハラ対策や防犯対策を効果的に行うためには、適切な組織体制の構築が重要です。責任者の明確化や指揮系統の整備に加えて、外部専門機関との連携やメンタルヘルスサポート体制を整えることで、組織全体での一貫した対応と従業員の安全が確保されます。この段階で体制を整えることで、次の「脆弱性の一覧化」に進むための準備が整い、さらに実効性の高い対策が可能になります。


SIPのサポート体制について

SIPでは、医療機関、学校、店舗などの各施設に合わせた防犯対策やカスタマーハラスメント対策の総合的サポートを提供しています。元警察官や防犯の専門家が現場経験を活かし、各施設のニーズに即した最適なソリューションを提供しています。


SIP独自のフレームワークを用い、お客様のニーズに合わせた防犯戦略、計画、マニュアルを構築し、具体的な施策の提案や従業員教育を通じて施設全体の安全強化をお手伝いします。防犯やカスタマーハラスメント対策に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。大阪府、京都府、兵庫県、奈良県を中心に全国対応しております。

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